なかよし医院|江戸川区平井のペインクリニック 【西洋医学と東洋医学(自然療法)との抜群の調和で難治性疾患に向き合う】

ブロック注射の種類

ここでは私が普段行っている治療(ブロック)の説明をします。


■ 神経根ブロック

神経根ブロックは痛み、しびれ、間欠性跛行、麻痺などの症状に効果のある「ブロックの中で最高峰」の注射です。最高峰と言われるだけの効果の高さがありますが、手技が難しくレントゲン透視下で造影剤を用いて行う煩雑さがあります。通常、神経根に針を刺すため、激痛が走りますが、当院では抵抗消失法を持ちていますので、神経根特有の注射時の激しい痛みがありません。当院で人気の高いブロック注射です。

■ 上頚神経節ブロック

超音波透視下に行う精密な交感神経節ブロックです。星状神経節ブロックと同じような効果がありますが、より脳に誓い位置へのブロックですので、脳・延髄・上部脊髄の血流を増加させる作用があります。そのため、脳疾患・精神疾患・自律神経失調症などに効果があります。当院にはこのブロック注射を受けに来る方が過半数を占めており、もっとも人気の高いブロックとなっています。

■ トリガーポイント注射

トリガーポイントとは痛みを引き出すポイント、つまり痛いところに注射をするという「もっとも簡単なブロック注射」のことを意味します。マスコミが大々的にとりあげたため、誇大広告が先行しています。当院でも容易に行うことができます。しかし、その場しのぎになることが多いため第一選択とはしていません。

■ 傍神経根ブロック(PRB)

傍神経根ブロックとは通常の神経根ブロックをブラインドタッチで行う手技です。神経根(ルート)ブロックは各種疼痛治療にもっとも効果的と言われている神経根へのブロック注射ですが、現保険医療ではエックス線透視下に造影剤を使用して、神経を映し出しながら行うことが義務付けられており、外来で簡単に行えない仕様になっています。そこで私は神経根に直接針を刺すことをやめ、造影剤を用いずブラインドタッチで神経根のそばに薬液を注入する方法を開発しました。それが傍神経根ブロックです。

■ 腰部硬膜外ブロック

硬膜外ブロックは脊椎の内部に針を進めるため、さまざまな合併症がつきまといます。硬膜外血腫、感染、神経損傷、脊髄麻酔になってしまってショックになるなどです。それだけではなく、深部で椎弓間孔を探る際に強い痛みを伴うことがあり、耐え難い激痛となることがあります。よってブロックは効果的であることがわかっていても本ブロックを受けたくないという意見を多く聞きます。当院では深部局麻法という、ブロック時の痛みをわずかにする手法をとっており、細い針(25G)を用いて針の刺入に時間をかけて(5分以上)行っています。このようにリスク回避を第一に考えて治療しています。

■ 仙骨部硬膜外ブロック

仙骨部の硬膜外ブロックは主に坐骨神経痛の治療に用いますが、過活動性膀胱や足のつりなどに有効です。腰部からの硬膜外ブロックよりもリスクが低いのでこのブロックを好む医師は多いのです。が、実際は仙骨部の奇形と狭窄により、想像以上に注射が成功しないのが難点です。また、無理矢理仙骨裂孔に針を入れようとして患者に激痛を与えることも少なくありません。また、この部位には静脈叢が存在し、誤って静脈内注射になってしまうことが多く、一般の医師たちが考えているほど容易なブロックではないと私は考えています。私は局所麻酔を用い、27G針を用いて局麻をしながらプロービングするという手法をとっており、仙骨裂孔へのブロックの確実性を高める努力をしています。現在では過活動性膀胱や足のつりを治すために本ブロックを積極的に用いています。

■ 頸部硬膜外ブロック

頸・胸椎への硬膜外ブロックは、万一深く入ってしまった場合、意識消失、自発呼吸消失などの重大なリスクがあるので、その代替え手段である傍頚神経根ブロックを行うことができる私は、本ブロックを行うことはほとんどないといえます。しかしながら頸部から背部への耐え難い広範囲な痛みに対しては、本ブロックが適応となります。細心の注意を払い、何度も安全確認をしながら行うブロックです。


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