上頚神経節ブロック専門なかよし医院|江戸川区平井のペインクリニック【リウマチ・関節痛・耳鳴り・ALS・パーキンソン・うつなどの難治性疾患】

ブロック注射の予備知識

● ブロック注射の真の意味
ブロック注射の意味を知らない方が大半を占めます。大半の方々は「痛みを一時的に止めるだけの注射」と思っています。つまり、注射の効果が切れると再びもとの痛みに戻ってしまうので意味のない診療行為であると思っているかたが大半のようです。そうではなく、交感神経をブロックして血管を拡張させ、炎症や浮腫に陥って血行不良になっている箇所の血流を改善させることが目的です。血流の改善こそが損傷した細胞を修復させるための治療といえます。

● 痛みが極めて少ない深部局麻法採用
ブロック注射は体表ではなく深部への注射となりますので表面だけを麻酔しても深部では痛みを感じます。しかし、当院では深部まで局部麻酔を浸透させながらブロックを行うという深部局麻法を採用しています。深部局麻法は痛みが極めて少なくできる方法です。
● ブロック注射はムラがある
ブロック注射は狙った箇所の血流増進が最大の目的です。しかし、狙った箇所が間違いであってもある程度効果が出てしまいます。その理由は「痛みを麻痺」させてしまえるからです。つまり、そもそも原因箇所に薬が浸潤しなくても数時間なら効果が出てしまうため、その「狙った箇所」が真の原因箇所であるかどうかは医師にも患者にもわかりません。よってブロックが著効するかどうかは医師の裁量に左右されます。薬の浸潤の仕方も毎回違うので「運任せ」のこともあります。そうしたムラのせいで「一度のブロックで完治」の人もいれば「全く効果なし」の人もいます。本気で病気を治したいのであれば「効果なし=医者不信」とせず、根気よく治療を続ける心構えが必要です。
● ブロックと高齢者
高齢者になると脊椎が変形しますからブロック注射が成功しにくくなります。若い人なら3分で終了するブロックも、高齢者では30分以上かかって結局入らないこともしばしばあります。さらに、高齢者はブロックで循環不全性ショックになる確率が高く、医学的には「高度変形脊椎にはブロックが禁忌」とされていますので、それを押して高齢者が医師にブロックを切望する際には、無理難題をお願いしているということを患者側は知っておいたほうがよいでしょう。高齢者がブロックを受ける際は、最低限のマナーとしてブロック注射を行ってくれる医師に感謝の気持ちを忘れないほうが良いでしょう。
● ブロック効果よりも安全性を重視
ブロック注射は深い箇所の主要部分に薬液を注入しますのでどこまで行っても危険行為であることに変わりありません。手技的には手術と同じ扱いされるほど慎重さを要する技術です。手術と異なるところはブロックは何度も繰り返し行えるということ。よって回数を重ねるほど事故に遭う確率が高くなっていきます。ですからブロック治療を受けるときは、「早く的確にできる」ことよりも「極めて安全に注意深く慎重にできる」ことを最優先にして医師を選ぶことをお勧めします。
● ブロック治療の回数と期間
治療に要するブロックの回数や期間は「症状によって全く異なる!」ことを大半の患者様は知りません。ブロックの話は高齢者の集会でしばしば耳にします。「俺は1回ですっきり治った」とか「注射した後に痛みがひどくなってえらい目にあった」とか、うわさ話に花が咲きます。しかし、ブロックの種類はいろいろあって、腰痛といえども病態の種類も数えられないほどあって、一人一人が異なります。ブロックをしながら仕事をし続けている人はほぼ治ることはなく、「仕事を続けるための現状維持」のためにブロックを定期的に行います。その場合、治療期間は「仕事を続けている間じゅうずっと」になります。継続するには根気が必要です。
● 気になるブロックリスク
一般的に言われているリスクは針により血管・神経・靱帯・結合組織・筋線維などが損傷すること。それに伴う腫れ・出血・感染などです。しかし、これらが「後遺症を残すほどの重症」になることは、何か他に基礎疾患を持っている場合を除けば、そうそうないことです。もっとも注意すべき命に関わるリスクは「薬液が深く脊髄内に入り込み、麻酔が効きすぎて血圧が低下→循環不全→場合によっては死」となることです。ブロックする場所が頭に近いほどリスクは高く、頚部の硬膜外ブロックでミスをすれば意識がなくなり自発呼吸をしなくなります。高血圧や糖尿病・心臓病など基礎疾患があるとそのリスクは格段に高くなります。患者の体調不良で不整脈→意識消失となったことを過去に1例だけ経験しています。もちろん無事でしたし、その患者は現在も私を信用してブロック注射に通ってこられています。
● 慢性疾患にリバウンドはほぼ必須
ブロックを行うとその後数日以内にブロック前よりも強い痛みが出る場合があり、これをリバウンドと呼んでいます。たいていの場合、リバウンド症状は数日以内に消失し、それと同時に痛み症状がぶり返さなくなり治癒に向かいます。つまり、治っていくための山があるわけです。この山は強く出る人と出ない人がいますが、慢性的に痛みがある人の場合、わずかなリバウンドも含めれば、ほとんどの人にリバウンドが出ると思われます。リバウンドの原因は全くわかっていませんが、私は神経細胞が元気になったために痛み信号も元気になったためだろうと推測しています。このリバウンドを「症状の悪化」ととらえると、医師と患者は不信感に満ち、治療がそこで終わってしまいかねませんので注意が必要です。
● ブロック注射カジュアル化の努力
ブロック注射はリスクある手技であり気軽に打てるものではないことは確かです。しかしながら、寝たきりや認知症になれば、家族の負担は莫大になり、介護費用も莫大に膨れ上がります。そうならない社会を作るには、私はブロックがもっとも役立つと考えています。たとえば、寝たきりになる前に高齢者がブロックを受けていれば、寝たきり化を防止することが可能と考えます。しかし、そのためには高い技術のあるブロック専門医を世の中に多く輩出していかなければなりません。私が日夜、ブロック技術を切磋琢磨してきたのは、ブロックには医療の未来を託すだけの力があると感じているからです。



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